■名古屋堀川端正木の喫茶店を探れ!

 JR東海道線、中央本線と名鉄が並走する金山〜尾頭橋の中間に堀川を渡る橋があって、そのすぐ北側にコメダ珈琲がある。この愛知県を中心に店舗を展開する喫茶チェーン店の駐車場に複線のトロッコ線路を発見した。すぐ近くをひっきりなしに通る電車には目もくれずにトロッコの軌道跡を探る。車の下を覗き込んだり、コソコソとメジャーで計測したり…、いつもの様に怪しい行動である。
 軌道は粗いコンクリートで固められた地面に埋もれていた。距離は僅かに車1台分の長さだが、延長線上を辿ると1線だけが柵の向こうの川の上まで延びている。川の上の軌道末端にはトロッコが走らなくなった今でも枕木のような車止めがロープで止めてある。
 堀川沿いにかつて多くの製材所系トロッコが存在していたことはマニアには良く知られている。今でこそコーヒー店になっているが、やはりここも製材所系のトロッコ跡なのだろうか?河岸からの距離が短いため、以前は道路を渡った向かい側まで延びていたと推測できる。また複線であることから製材所の規模も大きかったのではないだろうか。
 道路の向こう側を見てみると宗教関係の大きな建物が建っていた。敷地内はコンクリートとアスファルトで固められて軌道の痕跡は全く残されていなかった。結局、このトロッコ軌道の手掛かりは何も無かった。
 尚、喫茶店の駐車場の方は軌道の所がそのまま車を停めるスペースになっているので車がある時は発見しにくく、写真も撮りずらいが、結構回転が早く出入りするので少し待っていれば大丈夫です。

《データ》
■コメダ珈琲正木店駐車場 [廃線]

◇愛知県名古屋市中区正木3-1-24◇金山 歩5
◇残存区間:堀川河岸(駐車場内)◇残存距離:約0.005km(複線)◇軌間:600mm◇敷設日:不明◇廃止日:不明
 


参考資料:WEB軽探団雑記帳2010年

[調査日:2010.04.08]




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