■宜野湾の発掘台車を探れ!

 戦前はいくつかの鉄道路線が存在していた沖縄県だが、戦争被害で戦後は日本国内で一番鉄分が薄くなってしまった。それでも鉄道の存在を示すものが県内にはいくつか存在している。 そのうちのひとつが宜野湾市立博物館に保存展示している台車だ。
 建物の入口を入るとすぐに展示物の台車があった。入館料は無料だ。
 展示場所には説明板があってサイドからの写真が撮れないのが残念だが間近に現物を見る事が出来る。その状態は見事なほど原形を留めていて、貴重な資料のひとつではないだろうか。
 台車は宜野湾市大山(かつての大山駅近く)の建設現場で1983年に地中に埋没していたものを発掘したもので、軌間は762mm。「ケービン」の台車である。展示されているのは片方だけで、もう片方は付近に無かったのだろうか。しかしそれは沖縄本土に間違いなく鉄道が存在したという証の台車だ。台車と同時に発見された時の写真が展示してある。瓦礫なような物と一緒にひっくり返った状態である。どうしてその様な状態になったのか?定かではないが、これも戦争の爪痕なのか。一見地味な展示物ながら単なる鉄道遺産だけだはない貴重なモノなのである。 

《データ》
■宜野湾市立博物館 [保存]

◇沖縄県宜野湾市真志喜1-25-1◇那覇バスターミナル バス(真志喜)→歩5◇9:00〜17:00・火曜日,祝日休館◇入館無料
 

参考:全国保存鉄道U全国保存車両リスト31
   全国軽便鉄道p214
   TP446p104(1998)
   RF555p56(1998)
   鉄道廃線跡を歩くUp151
   おきなわ軽便鉄道マップp82-83
   ブログ軽探団「秋の沖縄本島を探る」(2015.11.02)

[探索日:2015.11.02]




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