■大分の地底博物館を探れ!

 大分県西部の山奥に位置する鯛生金山は昭和47年(1972年)に閉山。現在は地底博物館「鯛生金山」として一部坑道内を観光客に開放している。その鯛生金山を探るべく、福岡からレンタカーを借り、大分自動車道日田IC経由で目指した。途中、いくつもある温泉施設に心を惹かれながら山道を走る。暫く走ってようやく鯛生金山に辿り着いた。(高速降りてから結構時間かかりましたわ…)
 平日でガランとした駐車場に車を停めて入場口へ向かい、通常1000円の入場料をJAF割を使って少し安く入った。
 さてお目当ての坑道内は、この手の鉱山跡の施設では並のレベルで、所々に鉱山用機器や車輌などが展示されている。当日確認できた保存車輌は下記と通りだが、一応メインは同系の佐々連鉱山から来たというELだろうか。パンタまで薄い水色に塗られた車体はオリジナルとは違う感じがするが、ここの展示車輌はこの色か黄色、朱色で塗装されていた。歩きやすくする為か見学ルートの坑道内の軌道はほとんど残っていない。展示車輌の下の軌道も展示用に改めて敷設した感じだ。しかし立入りできない枝分かれした坑道には暗闇の奥に軌道が延びていたりする。
 見学の所要時間の目安は約40分(HPより)だが、早く回ると意外とあっさり出口である。また入場口から坑口へ至るルートは軌道跡である。途中には他の坑口もあり軌道や車輌も見られた。
 尚、かつて鉱山施設があった場所はワールドカップ日韓開催時にカメルーン代表が合宿で利用したサッカーグランドになっており、残念ながら鉱山施設の面影は全く無い。
 帰路、あまり聞いたことがない中津江の温泉施設に寄ると、その後は済崩しに温泉をハシゴ。博多に戻った時は完全にふやけていた。後から考えると鯛生金山は西側の県境を挟んだ福岡県側にも鉱区があり、もしかしたら何かしらの痕跡があったかも知れない。機会があれば次回はそちらを探りたい。

《データ》
■地底博物館鯛生金山 [保存・廃線]

◇大分県日田市中津江村大字合瀬鯛生3750◇日田 バス50(栃原団地)→バ10(金山)→歩すぐ
◇9:00-17:00・無休・第1月曜日-金曜日(2月)◇\1000◇P135台◇道の駅併設・JAF割引◇1972年閉山・1983年開園
 

《保存車両データ》(2008.09.09現在)
◇01:住友金属 鯛生 EL(三菱電機/B型 6t 508mm)←住友金属佐々連 31
◇02:住友金属 鯛生 FC(材料台車 508mm)
◇03:住友金属 鯛生 FC(人車 508mm)
◇04:住友金属 鯛生 FC(人車 508mm)
◇05:住友金属 鯛生 FC(鉱車 508mm)
◇06:住友金属 鯛生 FC(鉱車 508mm)
◇07:住友金属 鯛生 2番 FC(鉱車 508mm)
◇08:住友金属 鯛生 FC(鉱車 508mm)
◇09:住友金属 鯛生 6?7番 FC(鉱車 508mm)
◇10:住友金属 鯛生 606番 FC(鉱車 508mm)
◇11:住友金属 鯛生 47 BL
◇12:住友金属 鯛生 FC(鉱車 508mm)
◇13:住友金属 鯛生 FC(バケットローダー 508mm)
◇14:住友金属 鯛生 172番 FC(鉱車 508mm)
◇15:住友金属 鯛生 FC(木製無蓋人車 508mm)屋外展示・展示用改造車
◇16:住友金属 鯛生 FC(木造鉱車 508mm)屋外展示・展示用改造車
◇17:住友金属 鯛生 FC(2ブーム・ドリルジャンボリー 約1000mm)


[探索日:2008.09.09]



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