■北九州若松の鉄塔工場を探れ!

 筑豊本線の終点若松駅の北東1kmくらい若戸トンネル入口近くの区域は大規模な工場が並ぶ。その中のひとつ「日本鉄塔工業若松工場」にはトロッコ軌道が確認できる。「日本鉄塔工業」は社名通り主に送電、通信に必要な鉄塔を製造する会社であるが、他にも橋梁なども設計製造している。若松工場は北側の大きな工場と南側の少し小さ目の工場と2つに別れているが、その真ん中を公道が走っていて工場への通用口から軌道が覗けるのである。その中で南側の工場の東端にある軌道だけは公道との境目で接近が可能だ。軌間610mmであるが、もしかしたらこれは門扉のレールかも知れない。(ブログ軽探団参照
 そしてこの610mm軌道の他に南側工場と北側工場にそれぞれ2線ずつあって、南側の工場内軌道上には台車などの車輛がないが、北側の2線には台車が3台確認できた。写真の軌道上に1台。更にこの軌道から左に数十メートルの所にも平行した軌道があり、そちらには2台あった。軌間は610mmよりは明らかに広く見える。軌道の目的は工場内の材料移動に使われているようだった。工場内にはクレーンも多数設置されている。トロッコ軌道はクレーンの移動方向とは90度の向きで設置されていて、クレーンで移動できない部分をサポートしている形だ。
 とりあえず公道から見える範囲で5線あるが、工場内にはまだ他の軌道が存在するかもしれない。
 何気なく通った道路からチョロっと見えるトロッコ軌道もマニアなら興奮しますよね。


《データ》
■日本鉄塔工業若松工場 [現存]

◇福岡県北九州市若松区北浜1-7-1◇若松 歩15
◇区間:工場内◇距離:不明◇軌間:610mm他不明◇動力:人力◇敷設日:不明◇5線確認
 

[探索日:2015.09.19]




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