■宮田の石炭記念館を探れ!


 旧宮田町の街外れに宮若市石炭記念館(旧宮田町石炭記念館)がある。貝島炭砿、自社発注機の蒸気機関車『アルコ22号』の保存場所としても知られる施設である。記念館として使用されている2階建ての建物は一見して元校舎とわかるものだが、校庭だったところの駐車場の一角にアルコ22号が鎮座している。このアルコ22号は宮若市の近代化遺産にも指定されている貴重な機関車だが、正直なところ私にはあまり興味がなく、記念館に入口(屋外)に無造作に展示(というよりもただ置いてあるだけのように見えるが…)されているトロッコの方に目が行ってしまうのである。一応、屋根の下に保存されているが説明板など一切なく、一体何処で使われていたものなのか全く不明である。ただ、この施設の名称は宮若市石炭記念館であるが、貝島炭砿の創設者である貝島太助が建てた大之浦小学校の校舎を利用して貝島炭砿の資料を展示していることから別名「貝島炭砿記念館」などとも呼ばれている。と、いう状況から推測して貝島炭砿で使われていたのは間違いないであろうが、一口に貝島炭砿と言っても規模は大きく多数の炭砿が存在し、その総称を言うらしい。因みにかつて近くには大之浦炭砿があって、旧宮田町は全盛期には1万人以上の人口があったとのこと。
 記念館は入館無料で開放されていて、炭砿の資料が多数展示されているが、館内にはトロッコネタはほとんどなく、2階の展示室に車軸が2本あるだけだった。
 尚、この訪問時は記念館の人(元炭鉱マンらしい)が暇だったようで、少し館内を案内しながら、貝島炭砿の歴史や貝島太助の人物像などを熱心に説明してくれた。色々話しを聞かせてくれたが、どうやら他の鉱山と比較すると従事員の待遇や福利厚生などは良かったらしい。…です。

《データ》
■宮田町(貝島)石炭記念館 0949-32-0404 [保存]

◇福岡県宮若市(旧鞍手郡宮田町大字)上大隈573◇直方 バス20(宮田町)→歩15
◇9:00-17:00・9:00-12:30(木曜日)・月曜日(祝日の場合は翌日),祝日,年末年始休館◇入場無料◇P
◇1977.05開館・宮田町石炭記念館→宮若市石炭記念館
 

《車輌データ》
◇01:851 FC(木製2軸鉱車/610mm) 屋外展示
◇02:FC(木製台車/610mm) 屋外展示
◇03:FC(トロッコ用車軸/610mm)

◇参考:旅871付・全国軽便鉄道・全国鉱山鉄道資6(2001.09),資7(2001.09)

[探索日:2008.02.26]




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