■鞍手町の石炭資料展示場を探れ!

 かつて炭鉱で栄えた直方の隣りに位置する鞍手町の「鞍手町歴史民俗資料館」には付属施設として「石炭資料展示場」がある。そこには昭和40年頃まで稼働していた炭鉱に関する資料などが保存、展示されている。
 無料の駐車場に車を停めると片隅に坑道を模した石炭資料館が見えた。近付くと上部に「三菱新入炭坑」のプレートがある坑口のようになっている。ご自由にお入り下さいと書かれた扉があるが施錠してある状態だ。見学希望者はインターホンを鳴らして遠隔操作で解錠してもらうようになっている。インターホンを鳴らすと応答があったので来意を告げると鍵が開く音がした。
 中に入ると本物の坑道のようになっていた。全国に数ある鉱山関係の資料館の中でも上位に入る出来のいい施設である。入ってすぐの所にお目当てのトロッコが展示してある。実際にレールを敷設し列車編成式に展示してあるので本物の坑道の雰囲気だ。
 先頭からBL、鋼製鉱車、鋼製台車、坑木運搬車、人車の並び。その他に石炭積込場を再現したコーナーには鋼製鉱車が2両と模造品のような木製箱トロ。全部で8両あった。車輛は坑口にもある「三菱新入炭坑」で使用されたものらしい。因みに新入炭坑の軌道は575mmゲージ。昭和38年10月閉山である。
 車輛以外にもパネルなどの展示物があり、かつての炭鉱の様子を窺う事も出来て楽しい施設であった。但しBLの前面はスペースが狭く、写真は超広角レンズで撮影しトリミング加工している。
 また隣接する「鞍手町歴史民族資料館」の玄関先にも木製の箱トロが展示してある。説明に「石炭運搬用 寄贈岡村建設」とあるが、土木用トロのように見える。

《データ》
■鞍手町石炭資料展示場 [保存]

◇福岡県鞍手郡鞍手町大字小牧2097◇鞍手 歩15◇9:00〜16:30・月曜日,祝日,第3日曜日,年末年始休館◇入館無料◇無料P
 

《車輛データ》
◇01:三菱新入炭坑 BL(三菱電機 1950年 389番/B型 坑内用 8t 575mm)
◇02:三菱新入炭坑 113 FC(人車/575mm)
◇03:三菱新入炭坑 FC(2t鉱車/575mm)
◇04:三菱新入炭坑 FC(台車/575mm)
◇05:三菱新入炭坑 FC(坑木台車/575mm)
◇06:1759 FC(2t鉱車/575mm)
◇07:2431 FC(2t鉱車/575mm)
◇08:FC(木製鉱車)模造品?

参考:旅871付
   全国保存鉄道W
   全国軽便鉄道
   RF555
   全国鉱山鉄道資6(2001.09),資7(2001.09)
   ブログ軽探団「軽探団 2010.12.10 筑豊」

[探索日:2010.12.10]




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