■魅惑の銅山観光を探索せよ!

1.嵐の前の静けさ

 あれは忘れようにも思い出したくもない8月11日の夜の事であった。

団長「あ〜〜、忙しい忙しい…」
Tちゃん「ったく、このくそ暑いのに配達かよ〜〜!」
S藤「それにしても自由にできる時間がねえな〜」

 仕事が忙しく夏休みもままならない団長ら先輩陣の気持ちを逆撫でするかのように、高級温泉宿でノホホンとしていた団員H君からメールが届いたのであった。

H君より 2011.08.11 19:46着信 ○の夏休み
「8/10より10連休です。昨夜は有馬温泉♨(川崎ではなく…)の一泊二万円する高級宿で至福の時を過ごし、本日は岡電と水島臨海鉄道の懐かしいキハに乗りました。明日はいよいよ(伊予伊予)四国愛媛です。」

 「川崎の有馬温泉など地元の温泉通しかしらんやろ!」と携帯の画面に突っ込んだのは言うまでもないが、H君渾身のギャグ「いよいよ(伊予伊予)…」には流石に突っ込む気力も失せていたのであった。
 しかし、そんなメールにも反応があったのである。

tekamenさん(The東急&The南武線の管理人さん)より 2011.08.11 20:25着信 RE:○の夏休み
「もしLRT(ライトレール)に遭遇したら写メ送ってね。」

 おお、今年の1月24日以来、ブログの更新がなく消息を絶ち心配されていたKっさんことtさん(Tちゃんとも別人・紛らわしい!)からやんか!無事やったんか!!

tさん「2月に会ってますよ!」

 で、H君のメールに添付されていた写真がこれ。
   
 キハの扉を内側から写すあたりは、チョットはセンスの向上がみられますね。
 ま、この辺はまだ触りの部分で、当HP的には本題はここからですわ!

Tち「またトロッコと関係ない写真を載せて行数稼ぎして!それにメールを多用した手抜きの予感が漂ってますよ!」
S藤「喧しいわ!」

 …じゃあ本題。

Tち「早っ!」

2.嵐のような怒濤の報告メール
 翌日は伊予伊予(使うんかい!)、失礼、いよいよ新居浜へ移動し軽探団団員としての任務の始まりである。そしてその夜以降は報告メールのラッシュであった。

H君より 2011.08.12 21:03着信 本日の収穫1
「先ずは、別子銅山記念館。先客に高校生のクラブか何かの取材中でDLにOBの機関士?写メは使えそうなのを使って下さいm(_)m」

 と、言うわけで添付写真がこちら。
  
 
 
 別子銅山記念館に保存してある車輌の写真であった。H君のレポートにはDLとあるが多分ELの誤りではないかと思う。
 赤い機関車は下部鉄道で活躍した住友金属別子下部鉄道のED104(住友金属別子鉱山、1954年製造・20t 軌間762mm)で日立製作所製のED101を自社工場で複製したものらしいです。
 黒い機関車26号機は三菱重工業の坑内用、6t機で軌間508mm。他にもオモチャのような貨車が見られますが、赤い機関車後ろの黒い四角い車輌は通称カゴ電車、坑内用小型人車です。

■別子銅山記念館 0897-41-2200
所在地:愛媛県新居浜市角野新田町3-13 交通:新居浜 バス15分(山根グランド)→歩5
開館:9:00-16:00 休館:月曜日,祝日,年末年始 入館料:無料

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 更にメールの着信が続きます。
H君より 2011.08.12 21:09着信 本日の収穫2−1
「マイントピア別子 観光トロッコ」
 
   

H君より 2011.08.12 21:18着信 本日の収穫2−2
「マイントピア別子 終点の鉱山観光入口にて」

 
  
  

H君より 2011.08.12 21:18着信 本日の収穫2−3
「マイントピア別子 鉱山観光入口と第四通洞・四通橋。
 酔っぱらってきたので、報告の続きは明日で…m(_)m」

  
   
 最初のメールの1枚目の写真は入口にある鉱山用トロッコの展示物。
 2枚目から4枚目は観光用鉱山トロッコで、「はでば」から「うちよけ」間、0.33kmを4分で結ぶもの。元々鉱山鉄道があった場所に改めて敷設されました。軌間は762mm。開館時に随時運行。SLのような機関車は蓄電池で動くBLです。軌道が行き止まりになっていますが機回しはどうするのでしょうか?
 最後は第四通洞と四通橋。軌道跡があります。橋の手前では軌道がクロスしていた痕跡が残ってます。

■マイントピア別子 0897-43-1801
所在地:新居浜市立川町707-3 交通:新居浜 バス25分(マイントピア別子)→歩すぐ
開館:9:00-17:30・9:00-17:00(11-3月) 休館:2月の第3月曜日,第3金曜日 入場料1200円 P400台
 
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 続きは明日と送っておきながら更にメールは続くのであった。

H君より 2011.08.12 21:18着信 本日の収穫3

「別子山 ○津山荘(○が読めませんでした) レンタカーなので足を伸ばしました。 マイントピア別子からかなり山を登り狭い道もあります。帰路は時間通行止にもあい、過酷でした。」

 
   
  
 旧別子山村にある筏津山荘の裏手に坑口が残っていて、坑道内を見学することができます。H君の写真から人車、鉱車、台車の4両が確認できますが、実は坑道の奥には軌道自転車もあるはずです。
 最初の写真の橋桁は鉱山軌道のものでしょうか?
 最後の鉱車の写真に「筏津2番坑」の文字。多分H君のメールにある「○」の部分は「筏」ではないでしょうか?

■筏津2番坑跡 0897-64-2018(筏津山荘)
所在地:愛媛県新居浜市別子山乙510(筏津山荘) 交通:新居浜 バス75(筏津山荘)→歩すぐ


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H君より 2011.08.12 22:33着信 本日の収穫4−1

「東平 こちらも狭路で難関でした。」

  
 
 
 


H君より 2011.08.12 22:37着信 本日の収穫4−2
「東平」 

  
 
 東平と書いて「とうなる」と読むそうです。(こりゃ読めませんわ…)マイントピアから車で約30分の距離で、標高750mに位置します。
 最初のメールは展望台近くの小マンプ、2通目のメールに添付されているのは大マンプ。で、「マンプ」って何だ?調べてみるとマイントピアのホームページの東平ゾーンに答えがありました。それによれば「坑道を意味する間符から転じたもの」だそうで、ここではトンネルを意味しています。
 東平地区は南米ペルーのインカ帝国の遺跡、マチュピチュに似た産業遺産が残ります。昭和5年までは別子銅山の中心地でありました。

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H君より 2011.08.12 22:50着信 本日の収穫5

「鉱山下部鉄道本線 線路跡 本日の収穫、最後です。 10時に新居浜でレンタカーを借りて、戻ってきたのは16時でした。写真いっぱいで迷惑でしたでしょうか?」

   
 
 これはH君から詳細な報告がないので場所がどの辺りなのか判りませんが、新居浜市には別子銅山の遺構がたくさん残っている事が確認できました。団員H君の一日がかりのレポートでした。別子鉱山鉄道については、廃線跡の書籍やHPにも数多く紹介されているので皆さんも訪れてみては。

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3.おまけ
 折角、H君がたくさんの写真を送ってくれたので紹介します。ここからは主に普通の鉄ネタです。

H君より 2011.08.13 18:05着信 ○の夏休み2

「本日は松山です。 伊予鉄の郊外・市内線を完乗して参りました。 先ほど夕立があり若干涼しくなったような?」

    

で、このメールには私から突っ込みが…。
「松山と言えば坊ちゃん列車と平面クロスですよ!!」
更に団長からも、
「夏休み旅行いいな−松山行ったら平面クロス行かないといけません−出張の時早めに行って、見て乗って堪能しました。あと、JR駅のじゃこ天うどんも食べないと−」

 団長のメール所々「−」が入るのが特徴です。

 翌日、更にH君から。

H君より 2011.08.14 13:15着信 ○の夏休み3

「平面クロスはもちろん体験しました。写メは撮り忘れました。じゃこ天も単品でしたが食べました。 本日は松山から格下げとなったキハ185、乗り継ぎの予土線はホビートレインなるもの。(偶然です。車内には7席分の模型棚が。鉄道模型だったら良かったのに) 窪川でうなぎを食べて高知に向かいます。」

   
 
S藤「ナント肝心の平面クロスの写真がないんか!」
Tち「これはいかんな〜、罰で写真を小さくしましょう!」
S藤「でも、うなぎは美味そうだから、そのままにしとこ。」
H君「何でや!」

H君より 2011.08.15 17:56着信 ○の夏休み4
「本日は土佐電です。残念ながらLRTに遭遇出来ず。 一日乗車券の写真には載っているが本当に走っているのかな? 帰路は高知より高速バスを大阪で乗り継いでプレミアムドリーム号で帰ります。」
   
S藤「流石にH君、Kっさんのリクエストに応えられず一日乗車券でお茶を濁しよったぞ!」
Tち「しかも土佐電の写真では『ごめん』と謝っておいて『い−の』と許してもらう魂胆が見え隠れしてます!」
H君「考え過ぎですよ!『いの』ですよ、『いの』!だいたい『−』入ってないし!」
S藤「これ団長のメールちゃうか?」
団長「俺はそんな入れ方しないよ−」

tekamenさん(The東急&The南武線の管理人さん)より 2011.08.15 21:49着信 RE:○の夏休み4
「土佐電のLRT、カッコイイね!…(略)」

S藤「あっちゃ〜、Kっさん、あの写メで満足しとる!」

と言う訳で、伊予伊予(まだ引っ張るか!)で始まった今回は「ごめん」で無事終わるのであった。

H君「まさか最後に『これにて御免』なんて言わないですよね?」
S藤「あっ、いや、その、なに、…」
H君「こら〜〜〜!!」

[調査日:2011.08.12]





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