■小豆島の醤油記念館を探れ!

 小豆島には多くの醤油醸造所があるが、その中でも規模が大きい醸造所であるマルキン醤油には、その歴史を紹介する「マルキン醤油記念館」が併設されている。
 高松からフェリーに乗って小豆島へ。最寄りの港は草壁港になるが運航休止中で、仕方なく次に近い池田港に向かった。下船して港にあるバス乗り場でバスを待つが、そのバスは土庄港から来るバスで、フェリーからバスへの接続の関係から結局はどちらの港で降りても同じだったりする。バスの運賃もある程度の距離を超えると同額で高松からのフェリーは土庄の方が便数が多い。因みに高松〜小豆島のフェリーは往復割引があるが同一港が条件なので行き帰りで違う港を利用するには片道×2の船賃になる。
 池田港からバスに揺られること約30分、内海町の中心を抜けると醤油工場が現れ、丸金前バス停近くに記念館があった。入館料は通常300円だが、「本日無料開放」の案内があった。喜んで玄関に足を踏み入れると受付らしきカウンターがあるが無人。パンフレットが置いてあったので1部頂いて中へ。中には色々な展示物があるが、ここに来た目的はただひとつ、醤油工場で使用されていたというトロッコ台車だ。順路に従って進むと展示物の中でもあまり目立たない所に置かれていた。
 台車はごく普通の平台車で木製2軸。軌間を計測するとほぼ610ミリ。レールもあるが安全面での配慮か、レールからは外されていて床に置かれていた。写真を撮る為にローアングルで構えると台枠の横に文字が見える。すこし擦れているが「仕18」と読めた。これが車番という確証はないが、何となく車番と判断して記録した。
 他にトロッコに関する展示物は、現役当時の写真が数点のみ。それに写る台車には醤油樽が載せられていて撮影時期はかなり古い。工場裏手の海の護岸に積出用の港があったことが判った。
 記念館横には工場の建物が広がっているが、一説にはトロッコ軌道の一部が今でも残っていると言うが真実は如何に。また小豆島には規模は大小様々だが多くの醤油醸造場がある。もしかすると他でもトロッコが使われていたかも知れない。

《データ》
■マルキン醤油記念館 [保存]

◇香川県小豆郡内海町苗羽甲1850◇池田港 バス30(丸金前)→歩すぐ◇9:00〜16:00 火曜日休館◇\300◇P


《車輛データ》
◇01:丸金醤油 仕18 FC(木製2軸平台車 610mm)


[探索日:2021.05.28]




inserted by FC2 system