■阿波池田の老舗酒蔵を探れ!



 阿波池田の駅前ロータリーから右斜めの道を行く。ショッピングセンターを過ぎて交差点の先の左手に老舗の酒蔵「三芳菊酒造」の木造社屋が現れる。ガラス扉越しに中を覗くと社屋は左側が事務所、右側が倉庫になっている。そして倉庫の中央にトロッコ軌道があって、木製の台車が停まっていた。丁度、酒の運び出しが終わったところで、奥から酒箱を載せて来た後の一休み状態だったようだ。
 扉を開けると事務所からご主人らしき方が出て来た。折角なので土産用の純米酒を購入して、トロッコ軌道の撮影をお願いした。
 軌道は事務所の前から真っすぐ奥へ延び、狭い通路を抜け、途中クランク状のカーブを経て仕込み場まで続いている。推定距離は40メートルくらいだろうか?軌間を計測すると508mmであった。車輛は写真の1台のみで当然人力だ。
 台車は天板が傷んでいるが、しっかりとした台枠である。年代を感じさせる風格のある台車であるが、今でも毎日活躍する現役であった。軌道、台車共に使用開始時期が不明であるが、酒蔵自体は明治22年(1879年)の創業である。
 四国徳島では例の少ない現役街角軌道である。是非とも末永く使用されることを願うばかりであった。

《データ》
■三芳菊酒造 [廃線]

◇徳島県三好市池田町サラダ1661◇阿波池田 歩10
◇区間:事務所前〜仕込み場◇距離:約0.04km(推定)◇軌間:508mm◇動力:人力◇敷設日:不明
 

《車輛データ》
◆01:三芳菊酒造 FC(木製2軸平台車/508mm)

参考:ブログ軽探団「師走の讃岐・阿波を探る」(2016.12.12)
   ブログ軽探団「師走の阿波を探る」(2016.12.11)

[探索日:2016.12.12]




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