■宇部の石炭記念館を探れ!

 宇部市にある石炭記念館は昭和44年(1969年)に開館した日本初の石炭記念館である。宇部市の発展に寄与した炭鉱を後年に伝えるのが目的であった。宇部の炭鉱群は昭和42年に全て閉山したそうで、記念館にはそれらの炭鉱で使用された品々や資料が展示されている。シンボル的な存在の展望台は宇部興産東見初炭鉱で昭和42年の閉山まで使われていた立坑の櫓を移設して改造されたものだという。そんな記念館には炭鉱で使われたトロッコが保存展示されている事は以前から良く知られていた。2009年1月に美祢炭鉱跡、長生炭鉱跡などを探索した際に石炭記念館にも寄ってみた。長生炭鉱跡から数キロの距離だ。
 石炭記念館の近くまで来ると、まず立坑櫓の展望台が目に付くが、駐車場と公園の入口は道路の反対側である。駐車場に車を入れると400円であったが、記念館は入館無料である。
 ときわ公園の入口から入り道路を潜って行くと右手上に記念館が建っていた。するといきなりオープンキャブの防爆型DLと鋼製鉱車の編成が屋外展示されていた。黄色く塗装されたDLは日立製作所の6t。従えた3両の鉱車と共に保存状態は良好である。少し離れた所に鋼製2軸の人車もあった。そして記念館の裏手には車軸が2本と木の残骸が転がっていた。
 続いて館内。1階は実際の炭鉱を模した坑道が再現されており、一角には車輛も展示されている。屋外と同じタイプのDL、鋼製鉱車、ロッカーショベルなど。復元風の木製鉱車は軌間が約500mm、それ以外は全て610mmであった。屋外の残骸を含めて13両が確認できた。展示物の内容も濃く、しっかり見るには結構な時間を要する。この内容で入館無料は素晴らしいと感じた。まずは駆け足で一通り見学して、トロッコを写真に収めた。
 最後にパンフレットを貰って読んでいると木製の平台車の写真があった。記念館裏手の残骸はこれかも…。屋外展示で痛みが激しかったのか、修復が行き届かなかったのが残念である。


《データ》
■宇部市石炭記念館 [保存]

◇山口県宇部市則貞3-4-1◇常磐 歩20◇9:00-16:50・無休◇無料◇P\400(常盤公園)◇1969年開館
 
《車輛データ》
◇01:宇部興産 美祢炭礦 DL(日立製作所/マイニング 6t 610mm)
◇02:宇部興産 沖ノ山炭礦 DL(日立製作所 1956年10月 12375番/マイニング 6t 610mm)
◇03:宇部興産 3004 FC(2軸鋼製鉱車 610mm)
◇04:宇部興産 1240 FC(2軸鋼製鉱車 610mm)
◇05:宇部興産 1000 FC(2軸鋼製鉱車 610mm)
◇06:FC(2軸鋼製人車 610mm)
◇07:FC(木製鉱車 500mm程度)
◇08:FC(鋼製鉱車 610mm)
◇09:FC(ドリフタ 610mm)
◇10:FC(ロッカーショベル 610mm)
◇11:FC(鋼製台車 610mm)
◇12:FC(鋼製鉱車 610mm)
◇13:FC(木製台車) 解体? パンフレットに写真掲載・記念館裏手に車軸と残骸らしき物が残る

参考:TJ398p34(1999)・TF322・RF485・RF555・全国保存鉄道U・トワイライトゾ〜ンV・鉄道番外録1・旅の手帖282・全国軽便鉄道・知られざる鉄道2など

[探索日:2009.01.18]



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