■三石の廃ホッパーを探れ!

 JR三石駅の南西約1kmにある山は全体が陶石鉱山であるが、全盛期に比べると稼働している鉱山はだいぶ減ってしまった。現在では大規模な露天堀りになっているが、以前は坑内掘りも盛んであった。
 坑内掘りでは軌道によって鉱石を搬出するケースが多い。三石の鉱山跡でもその名残が多く見られる。
 三石駅から山陽本線に沿って吉永駅方面へ進むと、左手の山がその山で山陽本線と国道2号線の間が全体的に鉱山となっている。駅から徒歩で20分チョット、左手にコンクリート製のホッパーの残骸が見えて来る。
 ホッパー下は広場になっていて片隅にはレールが残る。良く見るとチョコチョコとレールが確認できるが、全く規則性がなく、元はどの様な配線だったのか想像できない。
 公道からホッパー上に向かうと坑口らしい穴ががあったが中は望めない。何となく斜坑の様な角度に見えるが実際は不明だ。その先、ホッパーの手前まで入ると軌道が現れる。軌道はホッパー直前で分岐して一方はホッパー内へ、一方はホッパーへは入らず山の斜面に沿って延びる。しかしその軌道はホッパーの壁に埋められていて、軌道とホッパーの位置関係が合わない。一体軌道はどの様に機能していたのか?考えれば考えるほど不思議な配線である。
 軌間は実測値で400mm。周囲に車輛は見当たらず現役時代の様子は想像でしかないが、動力車があった気配はなく、分岐の軌道も雑な感じで人力の原始的なトロッコだったのではないかと推測した。尚、施設名を示す手掛かりはない。

《データ》
■三石の廃鉱山A [廃線]

◇岡山県備前市野谷381◇三石 歩20
◇残存区間:ホッパー付近・公民館横◇残存距離:約0.02km◇軌間:400mm◇敷設日:不明◇廃止日:不明
 


参考:とれいん443p40-41(2009)
   ブログ軽探団(2017.03.03)

[探索日:2017.03.03]



※施設名の丸数字は個人的に利用している整理番号です。


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