■京都嵯峨野の展示館を探れ!

 かつて関東地方を中心に開業した人車軌道であるが、静岡県より西の地域では開業例は極めて少ない。その人車軌道のレプリカがトロッコ嵯峨野駅に隣接する19世紀ホールに展示されている。嵯峨野観光鉄道と人車には特に因果関係はないが、単純に「トロッコ」という共通項で結ばれているようである。とは言え、展示されている人車の完成度は極めて高い。実際は分からないが見た感じでは十分に走行可能な印象を受ける。
 人車の形状は大宮の鉄道博物館に展示しているものに酷似している。形状だけでなく色も同じだ。恐らくそれを模したと推測できるが、鉄道博物館の人車と異なるのは車体の横のマークくらいであろうか。嵯峨野の「嵯」の文字をデザインした嵯峨野観光鉄道のプレートがお洒落である。
 ホールの隣の部屋には実際の蒸気機関車が展示されているが、その中に無蓋貨車の様な形状の人車の姿もある。こちらはあまり日本的な形状ではないが珍しいので合わせて見ておきたい車輛だ。
 19世紀ホールやSL展示場は嵯峨野観光鉄道の利用者でなくても入る事が出来る。京都嵯峨野散策の際には休憩がてら立ち寄りたいポイントである。

《データ》
■トロッコ嵯峨野19世紀ホール [保存]

◇京都府京都市右京区嵯峨天竜寺車道町◇嵯峨嵐山 歩すぐ◇水曜日休館(祭日は開館)◇入館無料
 

《車輛データ》
◇01:PC(復元 人車/2軸)
◇02:PC(復元 木製無蓋2軸人車)



[探索日:2016.03.10]




inserted by FC2 system