近鉄名張駅の西約500メートル、初瀬街道という細い道があって、沿道の所々に古い建物が残る。いかにもトロッコがありそうな建物も多く、中を覗きながら散策すると…、あっ、あった！車庫か倉庫のような建物の中に一筋の軌道…。雑然と置かれた物の奥はどこまで続いているのか？目視できる範囲では10メートルくらいだろうか。しかし隣の土地は駐車場になっていて建物の奥行が確認できた。棟は違うが確実に敷地は奥まで延びる。もしかするともっと長い軌道である可能性もある。
建物の入口の上を見ると「北佐商店」の表記。ん、ん、ん？確か手前にも同じ名前の商店が…。再度確認すると10メートルくらい手前（北側）にも「北佐商店」があった。どうやらこの店の倉庫のようだ。この日はシャッターが上がっていたので発見できた軌道だが、ストリートビューで改めて確認すると…、車が停まっていて軌道が見えない。車がなかったのも重なって幸運にも発見できたようだ。全国にはこのような完全屋内の隠れ軌道がまだまだ存在するのかも知れない。そう思うとトロッコ軌道探しがますます止められなくなるのである。
尚、ヤフーマップでは「北佐商店倉庫」の表記があった。
《データ》
■北佐商店倉庫 ［廃線］
◇三重県名張市榊町1421隣◇名張 歩15
◇残存区間：倉庫内◇残存距離：約0.01km◇軌間：不明◇敷設日：不明◇廃止日：不明
［探索日：2012.07.31］
