■名古屋堀川端三の丸の製材所跡を探れ!

山佐林業

 かつて名古屋の市街地に数多く存在した製材所系トロッコの残影が日々消えて行く中、廃線ながら公道上に軌道が残っているところがあった。場所は軌道跡が多く残る尾頭橋、金山あたりから北へ3km以上離れた、堀川が名古屋城近くで川幅が細くなる少し手前の川端の製材系(推定)の会社の軌道跡だ。
 軌道跡は川端から建物の中を通って公道を渡り対面の歩道手前で途切れる。歩道の先には新しい建物が建っている(探索当時のストリートビューでは駐車場)が以前は恐らく製材工場があったのではないだろうか。川端にある建物には山佐林業という会社名が記されているが、既にここでの営業活動はしていない雰囲気である。残存している軌道跡は目測で約15メートル。軌間は実測で500mmだった。車輌の類は見当たらないが、距離や軌間から簡単な台車レベルのもので、人力かフォークリフトが動力であったのではないだろうか。(これまた推定)
 流石にこの辺りまで来ると製材所系の施設も少なくなり、最初に名古屋の街を探索した時は山王からトボトボ歩いたが、トロッコの気配が薄くなったので二つ手前の橋で折り返してしまい発見できずにいた。新堀川の三建木材同様、ちゃんと奥まで探索しなきゃいけませんね。

《データ》
■山佐林業 [廃線]

◇愛知県名古屋市中区三の丸1-12-9◇丸の内 歩15
◇残存区間:公道上のみ◇残存距離:約0.015km◇軌間:500mm(実測)◇敷設日:不明◇廃止日:不明
 


[探索日:2011.08.24]



参考記事:軽探団 2011.08.24 愛知・岐阜


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