■名古屋堀川端の製材所を探れ!

 一体名古屋には何本の軌道が存在したのか?1995年に初めて名古屋の製材所を探索した時の衝撃は忘れない。
 大須通りが堀川を渡る岩井橋の1本南側の日置橋の西側を歩いていると道路を横切る軌道と太い丸太を載せた台車が目に飛び込んで来た。
 近くまで来ると堀川端から製材所へ延びる現役の軌道で、堀川から木材を吊り上げるホイストもあった。
 製材所入口の門と吊り上げる場所の位置が少しずれていて、公道を斜めに横切っている。軌道は単線だが台車は4台。全て鋼製の2軸台車で一見して頑丈な作りである事がわかる。相当重い木材を載せる仕様になっているようだ。どの位の重さがあるのか分からないが、実際に台車に載っている丸太はかなり太い。
 数週間後、再度名古屋を探索した時、この軌道を対岸から見ると重量がありそうな太く長い丸太が軌道上に置かれていた。
 当時、製材所は賑やかに稼働しており、軌道は安泰かと思われたが、その後あっけなくパチンコ屋に変貌。軌道やホイストは完全に撤去されてしまった。今ではホイスト横にあった木造の社屋のみが残っているだけで、軌道があった事すら想像できなくなっている。

《データ》
■増田製材所 [現存]

◇愛知県名古屋市中川区松重町4-9◇山王 歩20
◇区間:製材所〜中川河岸◇距離:約0.02km(製材所外)◇動力:フォークリフト・人力◇敷設日:不明◇撤去日:不明
 
《車輛データ》
◆01:増田製材所 FC(平台車)
◆02:増田製材所 FC(平台車)
◆03:増田製材所 FC(平台車)
◆04:増田製材所 FC(平台車)

参考文献:RM133

[探索日:1995.05.11]




inserted by FC2 system