■土岐市の製材所を探れ!


 美濃焼の産地土岐市の市街地に和田製材がある。1917年創業の古い製材所だ。この製材所の軌道の存在を知ったのは幻の書籍「立入厳禁」だ。しかしその所在地表記に誤りがあり暫くの間、場所が判らなかった。ある日、何気なくグーグルマップに「和田製材」と入力しエンターキーを押すとここがヒットしたのである。早速ストリートビューに切り替えると軌道が飛び込んで来たのだった。
 ようやく所在地が判った和田製材を訪れたのは2017年の正月だ。土岐市駅から歩いて向かう。茶色い木造の製材所の建物が見えて来るとドキドキ感が高まって来た。事務所らしき部屋があったので覗いてみたが不在であった。道路を回り込むと写真の場所に出た。
 公道に面して駐車スペースがあって、その向こうが軌道の末端であった。とりあえず末端部まで行って軌間を計測すると485mmという微妙な数値であった。軌道長は目測で20メートルくらいだろうか。製材所の中に台車が1台見える。木製の2軸台車である。軌道が手前に下っているのか、台車が動かないように角材を車止め代わりに置いてある。台車のあるあたりで軌道は終わっている感じだった。
 立入厳禁で見たような活気は感じないものの、ヤードには4本の丸太が並び製材所はまだ稼働しておりトロッコも一応現役のように感じた。写真には写っていないが軌道の上をクレーンのレールが跨っていて、とてもいい感じだった。
 それにしても製材所にあるトロッコは何処もいい雰囲気を醸し出していますね。

《データ》
■和田製材 [現存]

◇岐阜県土岐市泉町久尻9-3◇土岐市 歩5
◇区間:製材所内◇距離:約0.02km◇軌間:485mm◇動力:人力◇敷設日:不明
 

《車輛データ》
◆01:和田製材 FC(木製2軸平台車/485mm)

参考:立入厳禁p169
   ブログ軽探団 「新春の中京を探る」 (2017.01.08)

[探索日:2017.01.08]




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