■岐阜の瓦工場を探れ!


 岐阜駅でレンタサイクルを借りて「岐阜瓦」という瓦工場を目指した。約8kmの距離だが往復すると16km、ママチャリだと結構な距離になる。岐阜の中心地から有名観光地の長良川を過ぎると普通の町並みになった。国道256号の岩崎交差点から県道79号、通称高富街道に入ると目的地はもうすぐだ。上岩崎のバス停の先で脇道に入ると周囲は一転して住宅地になる。本当にこんな場所に瓦工場があるのだろうか?そう思っていると突如工場が現れた。工場の建物の横には軌道が残っている。建物に何も表記がないが、ここが「岐阜瓦」で間違いないであろう。
 早速探索開始だ。一部のレールが撤去されているので線路が何本あるのかハッキリしないが2線以上ありそうだ。建物の裏手に回ろうと振り返ると「岐阜瓦」と書かれた事務所があった。間違いなかった。日曜日だったので事務所には誰もいないが工場の外からでも十分探索は可能であった。
 工場らしき建物の裏手には児童公園があった。その公園のフェンス越しに工場の敷地が見渡せる。覗いてみると…、何と全部で6線確認出来た。これは意外と線路が多い。
 軌道は全て同じ方向を向いて平行に敷かれていて、見える範囲では渡り線や転車台、トラバーサーなどなく独立した軌道である。軌道上には台車などの車輛はなく、レール横の溝もない事から軌道は既に使われていないようだ。(但し工場内は未確認)敷地内にはフォークリフトが停まっているので瓦の運搬はフォークリフトで行っているのであろう。そのタイヤ痕が地面に無数に残っていた。
 公園側に通路があったのでチョット失敬して軌間を計測すると670mmであった。一体どんな台車で瓦を運んでいたのか?疑問は残るが貴重な軌道の名残である。


《データ》
■岐阜瓦 [廃線]

◇岐阜県岐阜市岩崎675◇岐阜 バス30(上岩崎)→歩5
◇残存区間:工場内◇残存距離:延べ0.1km(推定)◇軌間:670mm(実測値)◇敷設日:不明◇廃止日:不明
 

[探索日:2016.01.10]




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