ネット検索で彷徨っていると、長野市東町147の元花岡酒店の店舗北側でトロッコを使用していたというサイトを発見。ストリートビューで現場を見ると店舗横に通路はあるがレールは見当たらなかった。まあよくある話なので気にせず周囲を俯瞰すると…、いやいや、この辺臭いな…。
街角トロッコが発生する間口が狭く奥行のある建物、旧街道、門前町、土蔵…、条件が揃っている。探ってみると周囲には以前トロッコを有していた商店が存在していることがわかった。
現在は撤去されているものの、何となくネットでの探索を続行すると、ストリートビューに怪しい筋が…。それが何と花岡酒店のすぐ隣、しかも北側の建物の中であった。トロッコがあったのでは？と思われた花岡酒店の通路の僅か数メートルの位置だ。
しかし、ストリートビューに写るのは不鮮明な筋。ガラス越しなので反射している可能性もあったので確証までには至らなかったのだった。
暫くこのネタを寝かせていたがストリートビューの写真が増え見比べてみると…、やはりあるな…。てなわけで、2017年1月10日に現地を探索。ところが建物のシャッターは開いているものの、ガラス扉は施錠されていて誰もいない。仕方なくガラス越しに軌道の存在を確認し撤退した。
2022年7月、上越市の高田に行く用件ができたので帰りは長野の寄ることにして再探索。善光寺参りを済ませていざ！
今回、店は営業中で建物の中はお洒落な雑貨を扱う店であった。扉を開けて女性の店主に来意を告げると、建物の所有者ではなく借りて商売をしているようでトロッコの事は全く知らなかったが、撮影はＯＫして頂いた。
軌道は直線でガラス扉から約10メートル先の扉まで延びる。奥の扉のあたりはレジとかがあるので立ち入るのは遠慮したが、扉の向こうがどうしても気になる。軌間は実測で520ミリ。台車は無かった。営業中の店内なので、あまりお邪魔してはと思い、手短に撮影を済ませてお礼を言って外に出た。次にトロッコがあったとされる花岡酒店横の通路を探ってみた。すると塀の隙間から扉の外にも軌道が続いているのがチラリと見える。更に隣の建物の中にも延びている可能性があった。
隣の建物は地図には「ＳＨＩＮＫＯＪＩ南棟」と表記されているので、軌道が残る東棟とは同系の建物と思われた。花岡商店とは反対側の路地から建物の前まで行ってみるとガラス扉があって中が見える状態であったが、見える範囲では確認できず、また木工系の作業場兼店舗のような室内は不在で中までは入ることができなかった。残念ながらこちらはまたの機会だ。
《データ》
■ＳＨＩＮＫＯＪＩ東棟（ＲＩＳＥＴＴＥ） ［廃線］
◇長野県長野市東町146◇権堂 歩10◇1000-1800・水曜日,木曜日定休（ＲＩＳＥＴＴＥ）
◇残存区間：建屋内（一部屋外）◇残存距離：約0.01km◇軌間：520mm◇敷設日：不明◇廃止日：不明
《参考》
■ブログ軽探団 新春の信濃路を探る（2017.01.10）
■ブログ軽探団 夏の上越・信濃を探る（2022.07.10）
［探索日：2022.07.10］
