■長野の営林局を探れ!


 長野駅南東約1kmの市街地に森林鉄道の車輛が保存されている。駅から歩いて約20分の距離だ。そこは長野営林署中部森林管理局駐車場の片隅である。施設名でお分かりの通り森林鉄道に所縁のある施設だ。屋外なので終日見る事ができる。保存展示されているのは機関車、客車、制動車の3両。
 機関車は上松運輸の47号機。酒井が幅を利かせている森林鉄道において珍しい加藤である。キャブの形状は上松運輸営林署機工課の設計で酒井風だが台枠には間違いなくKATOの文字。赤沢から移転して来た。「木曽谷の森林鉄道」によれば王滝森林鉄道廃止まで上松運輸営林署機工課工場内に入換に使用されていたという。
 客車は同じく上松運輸の木製2軸。木曽でC型と呼ばれていたもので2段窓を装着している。
 そして、もう1両は制動車。見た目は客車風だか貨車扱い。表記は「制3」となっているが、現役時代の木製台枠と比べると運材台車風になっており足回りに差異がある。「制4」はバネ式台車に交換されたという記述があるが真意は如何に。
 木曽からは少し離れた長野市内にある保存車輛。貴重な加藤は1度は見ておきたい。

《データ》
■中部森林管理局 [保存]

◇長野県長野市栗田715-5◇長野 歩20◇屋外展示・終日可
 

《車輛データ》
◇01:上松運輸営林署 47号 DL(加藤製作所 1940年/B型 4t 762mm)
◇02:上松運輸営林署 制3号 FC(木製2軸車掌車 762mm)
◇03:上松運輸営林署 C型1 PC(木製2軸 762mm)

参考:木曽谷の森林鉄道p43,p103,p129
   TP236
   全国保存鉄道2
   全国軽便鉄道
   RF555
   TF468p112(1998.12.20)
   RM293p96(2007.08.12)
   RF666p52(1998.12)
   ブログ軽探団「軽探団 2011.09.10 信州」

[探索日:2011.09.10]




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