■城下町、土蔵、酒蔵、そして漬物店を探れ!


 絶滅危惧種のように扱われるトロッコも探せばまだ出てくるものである。当HPでは廃線を多く取り上げているが今回は久々の現役街角軌道である。しかも鉄系メディア初登場(多分…)である!
 街角軌道を探す時、その手がかりとなるキーワードは「土蔵」「城下町」「旧街道沿い」「酒蔵」「醸造所」…などである。
 長野県松本市は有名な城下町である。松本城の南側にある松本市中央、通称「中町」は比較的古い町並みが続き、東西に延びる通りは「中町通り」と呼ばれ多くの土蔵が残る。その通りの中ほどにある老舗の漬物店「みづしろ」では手押しの人力トロッコが今でも活躍している。
 漬物店みづしろは昭和26年創業だが、元々は酒蔵だったところで昔の建物をほぼそのまま利用しているとの事である。城下町に良く見られる間口が狭く奥行きが長い敷地になっていて、店舗横の通路に通りから奥へ向かって一筋の軌道が延びる。やはりキーワードは「城下町」「土蔵」「酒蔵」であった。
 通りに面したところにある軌道の起点部には簡単な車止めがついていて、ここから奥へほぼ一直線に向かう。延長距離は4〜50メートルくらいありそうな感じだ。店舗の奥には作業場や倉庫があるらしい。木製の平台車が1台ある。軌間は狭く起点部の実測値は405mmであった。レールの間には水道の計量器らしき蓋がある。確か月刊地理51号(古今書院)に発表された「日本発見(27)消えゆく街角軌道」(岡雅行氏著)によれば、街角軌道が無くなる要因には水洗トイレの普及で下水管を敷設する為に撤去してしまった事が大きいと記されていたような気がするが、軌道下には水道管が埋設されているのだろうか?軌間405mmでは埋設工事は難しそうであるが…。
 尚、通路の門は店の営業時間外は閉められてしまうようなので、訪問は営業時間内にしたい。数少ない現役街角軌道である。

《データ》
■みづしろ [現存]

◇長野県松本市中央(中町)3-2-13◇松本 歩10◇9:30-18:00・9:30-17:00(木曜日)・無休◇P
◇区間:店舗横〜倉庫◇距離:約0.05km(推定)◇軌間:405mm(実測値)◇動力:人力◇敷設日:不明

 
《車輌データ》
◇01:みづしろ FC(木製2軸平台車 405mm)

[調査日:2010.07.22]




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