第三章 再び助六!

1.団長の車は健在か?

 どう言う訳か団長と二人で王滝へ行くことになった。今回は原付免許しか持っていない私に合わせて例の『スーパーインテグラ相変らずバッテリーすぐ上がる号』の出番となった。

S藤「まだ動くんですか?」
団長「動くわい!」
S「それにしても前回に増してガタが来てますな!今度こそ廃車でんな!」
団「喧しいわ!ツベコベ言わんと早く乗れ!」
S「ははっ!!」(敬礼)

 という訳で(どんな訳や!)一路、中央道を西へ走る。

Tちゃん「まだ走るんですね?高速なんか乗って大丈夫ですか?」
団「今回お前は関係ないやろ!」
S「一応、ここは行数稼ぎで登場させてみました!」
団・T「いい加減にせい!」

 クドいようだが第一回下見のお陰で王滝までの行程は全く無駄がない。私なんか眠ってたって王滝まで行ける。

団「お前は助手席だろ!起きとかんかい!!」
S「ははっ!!」(敬礼)

 団長の仕事が終わってからの出発だったので、夜の木曽路を進む。途中、適度に休憩を入れながら王滝村を目指す。今夜は到着後、野営の準備する時間がないので滝越の水交園前の駐車場で仮眠だ。
 恐ろしいくらい真っ暗な林道を走る。王滝集落を過ぎるとすれ違う車もない。滝越集落が寝静まった頃、静かに集落の外れを抜けて水交園に着いた。団長の車はトラブルもなく、ここまでやって来た。車内で前祝いの乾杯をして明日に備えることにする。空にはたくさんの星が輝いている。明日は晴れそうだ。

  

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