■トロッコ脇のトロッコを探れ!



 近年、全国各地でトロッコ列車なるものが運行されるようになったが、元祖トロッコと言えばやはり「黒部峡谷鉄道」ではないだろうか?マトモな旅客営業路線の上にトロッコ風車両を走らせただけの擬似トロッコとは違い、こちらは本格トロッコ路線にリアルトロッコ(どんなんや!)を走らせている。昔の専用鉄道時代とは違い安全面では全く問題ないレベルではあるはずだが、やはりスリリングさは群を抜いている。と言うことで今回は「黒部峡谷」か?と思ったあなた、まだまだ…ですねぇ。
 黒部峡谷に乗ったことがあるこの業界人なら本線以外にも支線がいくつかあるのを見逃すはずはないであろう。元々ダムや発電所工事関係の資材運搬用に敷設された軌道ゆえにダムや発電所のあるところでは支線が延びていたりする。それらひとつひとつを調査してみたいのだが、黒部峡谷鉄道では一般客が降りられない関係者専用駅があり、その駅から延びる支線は調査が困難である。柳橋、黒薙、小屋平、欅平などから支線が確認できる。黒薙については黒薙温泉に入湯したついでにトンネルの途中まで確認した。欅平の支線も見える範囲で確認した。インクラインの下の方が気になるが立入禁止である。駅の奥は上部軌道へと続く関電の専用軌道だ。柳橋と小屋平は下車できないので車窓からの観察だ。と言うことで今回は「黒部峡谷の支線」か?と早合点したあなた、まだまだですぞ!
 写真は猫又駅近くの工事用トロッコである。何の工事かは全く分からない。車窓からチラッと見えただけ。全くの推測でのレポートである。しかも、実際のところ、猫又と記したがトロッコの観察に夢中で、どこの駅だったのかイマイチはっきりしていないのであった。多分、猫又であった。(ホント、いい加減!)
 ところで、肝心のトロッコであるが前述の支線とは違い、本線とは接続していない独立した軌道である。車窓からほんの一瞬だけしか見えないので全容が掴めないがコンクリート系の工事をする為の軌道であることは分かる。トンネル工事か護岸工事か…?鍋のようなバケツのような変な形の器を載せた長めの平台車(鍋と一体かも?)が見える。動力は機関車らしきモノは見えないが人力ではチョットきつそうな感じがする。(BLの可能性はあるか?)レールは本線よりも細めのものを使用しているが軌間も距離も不明。勘で762mm?何気に複線か?これだけ書いて結局何も情報を提供していないこのレポート。それでも最後まで読んでワクワクしているあなた!ほとんど病気です!


《データ》
■猫又?の工事軌道 [現存] ※古いデータです。撤去されている可能性があります。

◇富山県黒部市◇黒薙
◇区間:不明◇距離:不明◇軌間:不明◇動力:不明◇敷設日:不明
(タイトルから内容まで不明だらけじゃないですか!)
 

[調査日:1994.07.01]




inserted by FC2 system