■最狭隙間軌道を探れ!

旧ヤマダヤ20110125


 いやあ、驚きですわ!この軌道に辿り着く過程はブログを参照して頂くとして、今まで結構色んなトロッコや線路を見てきましたが、ここも中々強力です。よくまあ今まで紹介されずにいたもんです。場所は江東区亀戸。最寄駅は東武の亀戸水神駅になりますが、JRの亀戸駅東口からでもあまり違いはありません。
 建物の庇には、昔の店名が塗りつぶされて介護系の会社名が書かれていますが元は酒屋と思われます。郵便受には家主の名前の下に(ヤマダヤ)と書かれていましたので以前の店名は『ヤマダヤ』のようです。店の右側に清涼飲料水の自販機があって、その足元に軌道がありました。
 早速、軌道の調査です。基本的に軌道は全て私有地の敷地内にありますが、自販機があるので飲み物を購入するフリをすれば軌道の部分までは立入ることができます。(別にフリをする必要はないですが…)ただ、軌道の末端から約3メートルくらいの所に鉄格子状の扉があって奥までは入れません。しかし写真を見ればわかるように中は丸見えです。自販機の前から奥まで見えます。
 自販機前から奥を覗いてみると軌道は建物間の狭い隙間から奥へ延びて、直線かと思ってたら意外にも奥で左にカーブして末端が見えませんでした。事前の情報ではビールケース1個分の大きさで小径車輪の木製台車が1台あるとの事でしたが、陰に隠れているのか、無くなっているのかが判明しません。
 足元の軌道で軌間を計測してみます。一見して狭いのは判ります。すると何と最狭の320mm(実測値)でした。「これは狭い!」(桜谷軽便鉄道の381mmより狭いやんか!)一応1フィートという事なのでしょうか?実用トロッコとしては最狭の部類に入りますが、仙台市の「佐藤麹味噌醤油店」とほぼ同格です。また福島県いわき市のみろく沢にも軌間300mmの車軸が保存されていました。レールはコンクリートで埋められているので断面が見えませんがレール頭の幅は約30mmでしたので、JIS規格から9kg/mレールと推測されます。軌間の割には太いレールを使用してます。
 尚、元の酒屋(推定)は既に廃業しているようなので軌道自体も廃線ということになりそうです。(多分、使っていないよなあ…)

 《おまけ》
 グーグルマップに住所を入れて検索し、地図が表示されたところで画面左側の「ストリートビュー」をクリックすると…、あらまあ!

《データ》
■旧ヤマダヤ [廃線]

◇東京都江東区亀戸7-59-2◇亀戸水神 歩10
◇残存区間:店舗横〜倉庫◇残存距離:約0.02km◇軌間:320mm(実測値)◇動力:人力◇敷設日:不明◇廃止日:不明


 

[調査日:2011.01.25]




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