■江戸川一之江の養魚場を探れ!

 かつて、鉄道誌でも取り上げられた事もあって、養魚場にあった有名なトロッコ軌道であるが、探索した時は既に晩年で、残念ながらこの翌年には完全に撤去されてしまった。
 江戸川区にはたくさんの養魚場があったそうだが、今では僅かになった。ほとんどは広い敷地を利用してマンションや宅地となっているが、ここ佐々木養魚場の養魚池があった場所は広い駐車場になっている。
 佐々木養魚場を探索したのは2004年11月。夕方の閉店間際であった。門を入り建物の間を抜けるとすぐにトロッコ軌道があった。生け簀に入った売り物の金魚などには全く興味がなかったので、早速軌道を辿って行くと、軌道の末端に台車が見える。鉄道誌では養魚池に沿った比較的長い軌道と転車台などが紹介されていたので期待をして更に軌道を探してみる。しかし、養魚池が埋め立てられて養魚場の規模が縮小されていた。結局、転車台などは見当たらず、写真に写っている軌道のみだった。軌道は既に使われて感じもなく、数十メートル程度の長さだ。総延長300メートルくらいあったという全盛期に探索できなかったのが悔やまれたが、徐々に縮小された軌道の残照を確認できたのがせめてもの救いか。翌年7月、再訪すると軌道は全く無くなっていた。


《データ》
■佐々木養魚場 [廃線?] 撤去済

◇東京都江戸川区一之江6-9-22◇一之江 歩10
◇区間:敷地内◇距離:0.025km(目測)◇軌間:508mm◇動力:人力◇敷設日:不明◇廃止日:不明◇撤去日:2005頃



参考:レイルマガジン 200p173-174(1999頃)
   知られざる鉄道p48

《車輛データ》
◇01:佐々木養魚場 FC(木製2軸台車/508mm)

[探索日:2004.11.17]




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