江戸川区は住宅と工場が混在した地域が多い。そんな町工場の中に何かレールないか？ここは街歩きをしていて偶然発見した街角軌道である。
　作業場兼事務所を兼ねた建物の中に一筋の軌道があった。この手の軌道にしては比較的長い方だ。一番奥の中二階が事務所のようだったので軌道の横を失礼して事務所に向かった。階段を登りガラスの扉をノックすると女性事務員と中年男性が仕事をしていた。軌道の取材のお願いをするとあっさりＯＫ。早速探索開始だ。
　軌道の長さは目測で30メートルくらいか？軌間は実測値で680mmだった。一番奥に小口径の車軸の平台車の上にパイプを組んだ囲いが付いた不思議なトロッコがあった。入口にフォークリフトがあったが動力車ではなく人力ようだった。
　軌道の中間あたりに直角方向に向く別のレールがあった。軌間は400mmで長さは3メートルくらい。本線とは交差はしていない。軌道上には回転式カッターのような工具が付いた鋼製の台車が乗っていた。本線とどの様に関わって来るのか良く分からない。
　写真は軌道の全景である。奥の階段手前の左側に側線がある。写真では分かりにくいが、左側のレール末端の数メートルの所に小さな車止めが付いていた。
　この辺りを隈なくを歩いた訳ではない。ただ周囲には怪しい町工場は沢山あった。時間があればまた探索したい地域である。

《データ》
■酒巻電気工業　［現存］
◇東京都江戸川区西一之江1-7-14◇一之江　歩30
◇区間：工場内◇距離：約0.03km◇軌間：680mm（実測値）◇動力：人力◇敷設日：不明
　
《車輌データ》
◆01：酒巻電気工業　FC（2軸台車　680mm）

［探索日：2013.05.15］