■大網白里のイワシ加工場を探れ!

 千葉県白子町〜大網白里市〜九十九里町の海岸に近いエリアには海産物加工会社、作業場が多く見られる。中でも特産のイワシを扱う業者が多い。
 イワシは天日干しにして丸干しイワシとして食事処や土産物店などに流通するが、その加工業者の作業場、加工場でパイプレールを利用したトロッコが使われている所がある。ここ片岡加工所もその一つだ。
 パイプ軌道は干場の中を通って加工場の建物に続いている。このパターンは他の加工場でも見られるが、この軌道の最大の特徴は途中に曲線部があるところだ。台車はどこの軌道でもほぼ同型で、正方形に近い四角い台枠に戸車のようなものが四隅に付いた不思議な形状で、車輛というよりは運送屋が使う台車に近い感じだが、この日は見る事が出来なかった。
 軌道は全長は目測で50メートル以上はありそうだ。途中、公道を2箇所横切っていて、その部分だけは取り外しが出来る仕組みで軌道を使用する時以外は外されている。レールはパイプなので断面は丸でイマイチ雰囲気が出ないが、木製の枕木などは結構いい感じだ。軌間は実測で650mm。動力は当然人力だ。
 イワシ加工の繁忙期がいつなのか分からないが、探索時は作業は全く行われておらず閑散としていた。探索するなら是非とも作業している時を狙いたい。今回の探索では現存なのか廃線なのか判断が出来なかったが、レールがまだしっかり敷設されているままなので一応、現存(現役)と判定した。

《データ》
■片岡加工所 [現存]

◇千葉県大網白里市四天木◇大網
◇区間:加工場〜干場◇距離:0.06km◇軌間:650mm◇動力:人力◇敷設日:不明
 

《車輛データ》
◇01:片岡加工所 FC(木製台車)

参考:ブログ軽探団「初秋の九十九里を探る」2017.09.03

[探索日:2017.09.03]




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