■異色の展示物を探れ!



 かつての秋葉原の『交通博物館』は大宮の『鉄道博物館』へ移り展示内容もかなりパワーアップしたが、その数多い展示物の中でも少し異色と感じるのシロモノがある。それがこの松山人車軌道の客車だ。秋葉原から移転の際、もしかしたら、この客車は展示されなくなるのでは?と心配していたが、鉄道博物館を覗いてみると忘れられずにしっかり展示されていた。たくさんの展示車両の中でも、国鉄またはJR線の線路の上を走っていないのは、恐らくこの車両だけではないだろうか?
 では何故鉄道博物館の前身である交通博物館に展示される事になったのか?詳しいことはハッキリ分からないが、古いレイルマガジンの記事によれば、どうやら昔、NHKで松山人車軌道に関連する番組が放映された際、放置されていた人車を譲り受け、それを国鉄の大井工場で復元作業を行ったのが縁のようだ。
 それにしても相変わらずもの凄い人出の『鉄博』であるが、この人車に興味をもって見ている人はどれくらいいるのであろうか?子供たちはこれが鉄道車両であることすら気付かない様子である。まあ何はともあれ、この博物館であれば保存状態もしっかり保たれ、スクラップにされるような事はないので安心ではある。

■鉄道博物館 048-651-0088 [保存]
◇埼玉県さいたま市大宮区大成町3-47◇鉄道博物館前 歩すぐ◇10:00-18:00・火曜日◇\1000◇Pあり
◇01:松山人車軌道 PC(東京荏原戸越吉田 1922年製・国鉄大井工場復元 木造2軸 610mm)
◇参考:RM47p56
 

[調査日:2008.10.15]



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