■川越の製材所を探れ!


2010.01.27撮影

 今でも市街地にトロッコ軌道が多く残る川越市。一番参考になるのが、かつて岡本憲之氏が旅行誌「旅」843号に発表したレポートだ。取材日は1997年2月11日であった。
 そして「旅」から10年以上経っていた2008年6月、ようやく川越を探索することに。まずは駅から比較的近い川越木材工業を目指す。ここの見どころは構内にある3線分岐だ。
 駅から歩いて事務所の前まで。大通りに面した門から覗くと、アスファルトに埋もれたレールが僅かに見えるだけであった。事務所は新しくなった印象で社名も「カワモク」に変わっていた。
 奥の方が全く見えないので、事務所の先の細い路地に入り製材所の裏手に回ってみると簡素な裏門があって、そこの地面に僅かなレールが残っていた。軌間を計測すると610mm。
 その延長線にもレールが見えるが所々外れていて、トロッコは既に使われていない事は明白であった。製材所裏手の駐車場から鋼製の台車が転がっているのが見えた。
 その後、2012年までの5回ほど訪問。その度に製材所裏手の駐車場はレールがある部分まで広がり、その分製材所部分は縮小。製材所の中まで見えるようになり、何となくかつての線路配置が分かるようになった。「旅」に掲載されていた3線分岐も辛うじて確認できたが、台車は見かけなくなってしまった。
 2012年以降、足が遠のいてしまい最近になってグーグルマップで確認すると、2012年7月までは事務所の建物が確認できるが、現在は残念ながら製材所は無くなってマンションが建っている。

《データ》
■カワモク [廃線]

◇埼玉県川越市六軒町1-10-1◇川越市 歩5
◇残存区間:工場内◇残存距離:不明◇軌間:610mm◇動力:不明◇敷設日:不明◇廃止日:不明◇撤去日:不明
◇名称変更:川越木材工業→カワモク

 

《参考》
◇旅 843p121〜123(1997.02.11)

[探索日:2010.01.17]




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