■那須野の復元人車を探れ!

 人車鉄道…、最も簡易な鉄道であるが、かつて西那須野〜大田原間の5.15kmに人車鉄道が存在した。軌間は762mm。運行していたのは1908年〜1930年頃であるが、1917年には馬力併用となっている。その人車鉄道当時の客車を復元したものが那須野が原博物館に展示されている。復元された人車は原寸大との説明書きがあるが、何故原寸大の復元が出来たのか?それは展示品の中に答えがあった。写真左手の展示ケースの下に引出があって、その中に何と客車の図面が入っているのだ。図面には寸法が明記されていて、これなら完全な復元が可能である。しかし図面には軌間が30inchと記されているが、展示車輛の下の線路は実測値で830mmもあった。
 展示されている人車は実際に乗る事ができる。定員は6〜8名。展示品にしては珍しいが、実際に車輌に乗って座席に座ってみると、この鉄道のスケールが実感できると思う。当然、車輛の痛みも出るだろうが可能なら是非他の施設も採用して欲しいと感じた。
 尚、博物館の場所は西那須野駅から約2km。人車鉄道の他にも塩原軌道、東野鉄道、国鉄などの資料も展示してある。

《データ》
■那須野が原博物館 [保存] HP

◇栃木県那須塩原市三島5-1◇西那須野 バス10(三島農場)→歩5◇9:00-17:00 月曜日休館◇\300◇P
 

《車輛データ》
◇01:那須人車鉄道 PC(復元 830mm)

参考文献:帝釈人車鉄道p64

[探索日:2016.04.08]




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