■葛生の保存加藤機を探れ!

 かつて理想のナローと呼ばれた駒形石灰工業のトロッコ軌道も廃止から40年以上が経過した。当時の軌道の面影は全くなくなってしまったが、工場の駐車場に1台の加藤が保存されている。
 実はこの機関車、1996年に葛生を訪れた際、葛生駅近くの資材置場にカマボコ型の屋根と一緒にあったが元の駒形石灰に戻って来た。やはり保存車輛は然るべき場所で保存されるのが一番自然だと思う。
 駒形石灰工業の軌道は数多く取り上げられているのでご存知の方も多いかと思うが、軌道の終末期には加藤のDLが2台あって、もう1台は鳩山ニュータウンで保存されている。
 今でも葛生バイパス沿いに駒形石灰の工場と事務所がある。道路沿いには垣根があって入口が狭いので発見しずらいが、駐車場に入ると正面に黄色い機関車が見えて来る。駐車場とは言え大型のダンプが往来する道路でもあり、その光景はやはり鉱山そのものだ。邪魔にならない場所に車を停めて右側にある事務所に向かう。そこで写真撮影の許可をもらってから撮影を開始する。
 以前、葛生駅近くで見た時はかなりひどい状態であったが、すっかり整備されて屋外展示ながらまずまずの状態を保っている。保存面を考えるともっと屋根で囲いたいところだが、撮影面ではこのくらいでいい感じかも。駐車場のド真ん中で撮影は楽だ。5分程度で撮影は一通り終わってしまった。再び事務所に顔を出してお礼を言って後にした。
 尚、機関車の近くには鉱車が2両転がっているが、駒形石灰のものではなさそうだった。一体どこからやって来たのか?気になるところだが今日は謎のままで…。


《データ》
■駒形石灰工業岩淵工場 [保存]

◇栃木県佐野市あくと町4201◇葛生 歩10
 

《車輛データ》
◇01:駒形石灰工業 DL(加藤 1961年/B型 5t 610mm)
◇02:FC(鋼製鉱車)
◇03:FC(鋼製鉱車)


[探索日:2016.08.29]




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