■川島に眠る2台の機関車を探れ!

 「川島に眠る2台の機関車」…、この機関車を紹介した記事が鉄道ピクトリアル439(1984.11号)に掲載された事は衝撃的であった。まさに遺産級の機関車だ。この記事から約3年後、現地探索に向かった。
 水戸線川島駅から北西方向に引込線が延びていた。引込線には架線が張ってあり電機が入線する事を意味している。線路も太くヘロヘロ感の全くない雰囲気は引込線らしさのカケラも無かった。しかし鬼怒川に近付くと枯れ草が増え荒涼とした感じになり、コンクリート製のホッパー跡があるあたりは廃墟感満載であった。そして問題の機関車はこのホッパーの中にあると言うが…。
 ホッパー下を覗き込むと意外と簡単に機関車は見つかった。記事の通り2台の機関車がひっそりと眠っているよう見える。一体ここで何年眠っているのか…。個室の様に柱の間にピッタリと収まっている。ピクトリアルの記事によれば機関車は共にGLで軌間は610mm。軸配置はB型でL字型の車体である。
 写真右が松岡製、左が渡邊與助商店である。大きさは3t程度であろうか、小型の機関車だ。ホッパー内に入って写真撮影を試みるが柱が邪魔で難儀した。それにしても見れば見るほど古典的な構造の機関車だ。ホントに残っていること自体が奇跡的と思えたのだった。
 この機関車を探索したのはこの1回だけであった。その後、機関車たちは個人に引き取られ移転したが、結局は残念ながら解体されてしまったという。たった1回でも実際に見ることが出来たのは幸運だったのかも知れない。


《データ》
■佐藤茂市商店 [放置]

◇茨城県筑西市(旧下館市)大字伊佐山◇川島 歩15
 
◇参考資料:TP439・鉄道番外録3・jtrain53

《車輌データ》
◇01:佐藤茂市商店 GL(渡邊與助商店/B型 610mm)
◇02:佐藤茂市商店 GL(松岡/B型 610mm) 

[探索日:1988.01.15]



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