■常陸太田の加藤を探れ!

 栗橋、佐原、東船橋など関東地区の国土交通省(旧建設省)の工事事務所に加藤の機関車とナベトロが保存されるケースがいくつか見られる。常陸太田にある常陸河川国道事務所にも加藤の機関車1台とナベトロ2両が保存されているのは良く知られている。場所は常陸太田駅から北西方向に1km弱の距離だ。工事事務所の敷地内の駐車場の片隅なので、門が開いていれば車で近くまで乗りつけられる。屋外ではあるが簡単な屋根があって多少の雨風は凌げるようだ。
 ここを訪れるのは2010年以来2度目であるが、前回は門が閉まっていて人気も無かったので接近することが出来ず門から望遠での撮影だけに終わったが、今回はすぐそばまで近付く事ができた。
 保存の機関車は7t、軌間は610mmで、栗橋、東船橋の保存機と同サイズである。形状は栗橋のモノに似ているが、ラジエーター回りが何となく野暮ったい。若干手が加えられたのだろうか?機関車の横には説明板が設置されていて、それによれば昭和27年8月18日の購入とあるが、製造年月日、製番などは不明である。従えている2両のナベトロは角型フレーム。こちらも詳細は不明である。
 写真でお判りだろうか?機関車下の軌道が少し沈んでいる。以前の探索時はこのような事はなかった。恐らく震災でバラストが揺れて重みで沈んでしまったのであろう。


《データ》
■国土交通省常陸河川国道事務所久慈川下流出張所 [保存]

◇茨城県常陸太田市木崎一町700-1◇常陸太田 歩10
 

《車輌データ》
◇01:建設省常陸工事事務所 TL592 DL(加藤/B型 7t 610mm)
◇02:建設省常陸工事事務所 FC(鋼製ナベトロ 610mm)
◇03:建設省常陸工事事務所 FC(鋼製ナベトロ 610mm)
◇参考資料:鉄道番外録3・全国軽便鉄道・RF666p9(2006.11),p45(2006.11)

[探索日:2013.08.07]




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