■坂の上を探れ!


 新八茎鉱山から四ツ倉駅方面へ戻る途中、玉山鉱泉あたりが、かつて玉山鉄道の終点があったところだ。鉱山からトロッコで運ばれた鉱石はベルトコンベアーに乗せ換えられ、この地でホッパーに落とされていたと言う。その鉱山や積込み施設はどうなっているのか?道すがら車をゆっくり走らせながらキョロキョロしてみたのである。すると…、多分、この趣味の方ならすぐわかると思う、怪しげなコンクリート系の場所…。そこへ上がる一筋の荒道…。
 入口に車を停めて坂を上がってみた。すると平らな土地の隅に坑口と軌道を発見!ここが八茎鉱山(新八茎鉱山とは別です)のトロッコがあった所である。坑口の上には『玉山通洞』の文字が刻まれていた。これは鉱山自体の採掘用坑道ではなく採掘現場までのトンネルなのか?レールは錆びていて廃線である。鉄格子から中を覗くと奥の方は見えなかったが、入ってすぐのところにBLがあり、これも錆びていた。その奥には台車のようなトロッコも見える。
 撤去されたであろう軌道の延長線上には上屋があり、恐らくそのあたりでベルトコンベアーに乗せ換えていたのであろう。玉山鉄道の終点から7〜800メートルの地点であるが、途中、ベルトコンベアーの痕跡は全く無いので、勘を頼りに探してみて下さい。

《データ》
■八茎鉱山 [廃線]

◇福島県いわき市四倉町玉山◇四ツ倉
◇残存区間:旧鉱山内◇残存距離:約0.02km(坑外部)◇動力:直流・蓄電池◇軌間:610mm◇敷設日:不明◇廃止日:不明
 

◇資料:全国鉱山鉄道

《車輌データ》
◇01:BL(B型)
◇02:FC(台車)

[調査日:2009.08.02]




inserted by FC2 system