■釜石の軽便産業蒸気を探れ!


 かつて釜石と言えば「新日鐡釜石」と言うほど釜石は製鉄の街である。初めて釜石を訪問した時もその印象を強く感じたものだった。
 その釜石の街にかつて鉱山から製鉄所に鉱石などを運搬するために敷設された専用線で使われていた軽便蒸気が保存されている事は良く知られていた。しかし、当時は今のように情報が容易く入手できる環境ではなかったので、その所在地がハッキリしていなかった。
 1983年9月、某鉄系サークルの夏合宿が東北で行われることになり、自由に移動できる部分で釜石での接続を1列車落とす行程を組み入れて探索してみた。とりあえず現地へ行けば何とかなるであろう…、安易な気持ちで釜石駅に降り立った。しかし駅周辺で手がかりを探してみたが有力な情報は得られず通行人に聞き込みをする事になった。そして僅かに得られた情報を元に現地を目指した。
 情報が正確だったため、意外と早く目的地に着くことができたが、当時の記憶が曖昧で、徒歩で行ったのか、バスで行ったのかが思い出せない。ただ大きい機関車だなあという第一印象は覚えている。
 保存は屋外で簡単な説明板があるだけだった。時間があまり無かったので数枚の写真を撮影して簡単に探索を終了して釜石駅に戻り、列車の待ち時間で製鉄所の構内軌道を見に行った。
 現在、この機関車は別の場所に建てられた「鉄の歴史館」に移転されている。

《データ》
■新日鐡釜石史料館 [保存]

◇岩手県釜石市桜木町1-5-1◇小佐野 歩◇9:00-11:00,13:00-15:00◇無料
 
《車輛データ》
◇01:富士製鉄釜石製鉄所 209号 SL(立山重工業 1942年 C20型/C型タンク 20t 762mm)

《移転先》
■鉄の歴史館
◇釜石市大平町3-12-7◇釜石◇9:00-17:00◇\500◇P100台

参考資料:新日本製鐡釜石製鐡所史料館しおり

[探索日:1983.09.01]




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