■青森の寺社建材製材所を探れ!

 JR津軽線左堰駅東方、陸奥湾に面した所に製材所がある。社寺建築や寺院仏具の製造などを手がける翠雲堂の製材所だ。国道280号線の旧道側から覗くと製材工場建屋が続くだけでトロッコの気配は感じない。しかし、グーグルマップの航空写真で工場を見ると…、陸奥湾側にもしやトロッコ軌道か…?と思わせる怪しい筋がある。これは現場で確認するしかないな…。
 製材工場の門から北へ50メートルくらいの所に海岸へ続く道があるので陸奥湾側へ入り工場の裏側へ回り込む。すると建屋のシャッターから延びる一筋の軌道が確認できた!航空写真に写る怪しい筋は軌道だった。探索時、国道側の入口は閉まっていて、裏側から覗き込んでも人の気配がなかったので建屋外で写真撮影と軌間計測のみ。
 軌道は目測で約10メートル。建屋の中は見えないのでシャッターの先はどのくらい軌道が続くのか?軌間は610mmだがレールが太くアンバランスな印象だ。太さからすると重量物を運ぶ目的で敷設されたのかも知れない。残念ながら使われている形跡はなく廃線と推定した。車輛の類は見当たらないが軌道同様、建屋の中までは確認できない。
 WEBで「翠雲堂」を検索すると会社のHPにヒットする。これを見ると青森工場の中も垣間見ることができる。すると製材機の横にレールが映り込んでいるがトロッコのレールかどうかは判断できない。ただ工場の佇まいから想像するに建屋の中は改装されている様には思えないので、軌道が続いていたとすれば残存する可能性は高い。

《データ》
■翠雲堂青森工場 [廃線]

◇青森県青森市大字小橋福田18-3◇左堰 歩10◇
◇区間:製材所内◇距離:0.01km(屋外部)◇軌間:610mm◇動力:不明◇敷設日:不明

[探索日:2021.06.05]




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